2) 理由は?
殆どの市場のメンバーは、最近国債競売の不調な結果は国債競売活動の問題点に起因していると思っている。これらの問題点は下記の通りである。
1つ目は、上限金利が低かったということだ。5年債の上限金利は7.05%~7.8%(6.5%の場合もあった)、10年債の上限金利は7.95%~8.6%、15年債の上限金利は8%~8.8%程度であった。このことが応募者の数は増加していたにもかかわらず、競売総額を100%売却することができないという状態を発生させた原因だといえる。注意したいのは、雑誌「証券投資」の調べによると、競売メンバー(通常的に大量な債券を購入するメンバー)の他に、別の顧客も応募していたということ。特にシティバンク、香港上海銀行(HSBC)、ドイツ銀行、Standard Chartered Bank等の有名な海外銀行は、長い間国債の取引に参加して来なかったが、最近は再び応募するようになってきており、これはベトナム国債が海外金融機関にとっても魅力的であるということを物語っており、競売活動の潜在性は少なくないということを表している。
2つ目は、多くの投資家が高い金利を期待していたということだ。商業銀行の法定準備率を5%から10%へ引き上げ(銀行資金調達コストを増加させる)、国債を発行し市場の通貨量を減少させ、インフレを抑制するという政府の主張は、多くの投資家に高い金利を期待させる結果となった。しかし、財務省は金利政策によって国債金利の上昇を抑える主張を維持したままだった。
3つ目は、発行市場における債券販売流通システムが整備されていないため、発行市場と流通市場との連結がうまくいっていないということだ。これは市場メンバー(現在58組ある)が十分に参加しない要因でもある。競売メンバーによると、発行市場における債券販売流通システムを導入すれば、債券市場のマーケットメーカーである各メンバーの集中を惹き付けることができ、債券競売を成功させることができるという。
4つ目は、国家中央銀行の規定03号が投資家が債券へ投資する決定に影響を与えたと思われていることだ。特に債券への投資は長期投資であり、投資する資本は全て遊休資本ではないということだろう。
その他、債券の償還期間と売却形式を多様化させていないため(現在は主に5年債券)、様々な需要を持っている投資家を惹き付けられていないと言えるだろう。
3) 対策
ハノイ証券取引所の代表者によると、国債競売活動の結果を良化させるためには、全ての参加者の努力が要るという。そのためハノイ証券取引所では、管理当局、発行機関と競売メンバーと連携して、発行機関と競売に参加する顧客へ便利なサービスを供給することを心がけるという。
一方、管理当局は、資本市場の金利の変化に適合する上限金利の政策を立てると共に、期限取引、レポ取引(金融機関が国債を買い、後で他の金融機関に売る取引方法)、先物取引等の新しい債券取引方法について詳しい規定を設けるべきである。また発行機関は競売メンバーの参加を増やすために、償還期間と売却形式を多様化させ、引受債券の償還期間と競売債券の償還期間をはっきりと区別する必要がある。
(終)


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