11月5日に、ホーチミン証券取引所はドンナイ省にあるタムフオック工業団地のIPO(新規株式公開)を行った。応募株式総数は1,730万株となり、発行株式数の2倍に達した。
今年1月にはホーチミン市ヒェップフオック工業団地のIPOは1万4,500ドン/株を最低公募価格として行われたが、平均落札価格が22万5,659ドン/株に達し、多くの投資家を驚かせた。特に注目されたのが、落札株式数の90%以上が機関投資家に購入されたことであった。
工業団地銘柄の優位性は収入源が安定的しており、毎年のインフラ・土地リース代で計算できることだという。現在タムフオック工業団地では、土地リース代は平米平均1~3ドル、工業団地の活動期間は約45年となっている。そのため、取得する金額がかなり大きなものになるのである。具体的に見ると、ハノイ市及びホーチミン市で工業団地を設立するための土地賠償代金は、平米約10万~15万ドン、次の50年についての投資金額は平米40万~60万ドンと見積もられている。
しかし、本当に投資家を惹きつけるのは、付加価値サービス提供による利益である。この収入は食堂経営、排水費、電気代、労働者仲介、工場賃貸しなどから産み出される。イタリアのある企業がビンズオン省、ドンナイ省とホーチミン市で調査した結果によると、現在のように労働者数が平均5万~8万人に達する1つの工業団地で、食堂経営及び生活サービスを労働者へ供給するだけで、毎月数百億ドンの利益を生み出すことができるという。
現在、南部には工業団地が63ヵ所あり、これらの工業団地の面積は1万6,000haに達している。このうち、ホーチミン市には12の工業団地があり、その半分が既に賃貸されている。土地・工場を借りる需要が現在のように増加している背景もあり、今後ホーチミン市は新たに20ヵ所の工業団地を建設しなければならないと見られている。
需要が供給を上回る状況では、投資家は工業団地探しに余念がない。しかし、土地価格が上昇する傾向にあるため、土地収用のための賠償金も膨らむはずである。こうしたこともあり、既に活動している工業団地、及びインフラ建設が最終段階に入っている工業団地の株が多くの投資家から求められることになる。タムフオック工業団地では、空いている土地は最早ないが、脇にある面積28haでの建設着工を準備しているので、同銘柄が投資家によって激しく買い求められた。
しかし、専門家の評価によると、工業団地銘柄が、いつもいつも、「金の卵を産む鳥」であるとは限らないという。一部の工業団地では、賃貸面積が満一杯になったと思ったら、都市化の速度が早すぎたため、街に取り囲まれることになってしまっている。市内の渋滞も大きな問題になっているため、こうした工業団地で活動している企業の中には、他の工業団地への移転を検討しているところもあるという。
一方、工業団地の投資主が地域の地元住民へ妥当な価格で土地収用に関する賠償を行わななかったため、地元住民に抵抗されるということも起きている(ハタイ省にある工業団地)。また、工業団地で土地・工場を借りている企業が、突然とある理由から契約を打ち切る、といった経営上でのリスクも存在している。


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