ミンフー水産[銘柄コード:MPC]
1) 経営活動・財務指数の分析
MPCはベトナムトップクラスのえび輸出企業である。えび輸出による売上高は売上高全体の99%を占めており、ここ数年連続してベトナム最大のえび輸出額を達成している。09年のえび輸出額は1億6000万ドルと全国えび輸出額全体の3.8%を占めた。
主な輸出先はアメリカ(40.6%)、韓国(15.9%)、日本(13%)となっている(09年時点)。MPCに対して適用されている反ダンピング税率は0.43%とかなり低い水準にある。10~11年も引き続き反ダンピング税率が0%に近いレベルに設定されれば、ダンピングを行わないと見なされ税率は0%に引き下げられる。
06年から09年まで、売上高は連続して成長してきた。この時期の年間平均売上高成長率は35%にも上った。
08年に金融投資引当金1680億ドン(約7億8500万円)を計上しなければならなかったため、税引後損益は417億ドン(約1億9500万円)の赤字となった。世界経済危機にも関わらず引当金計上の原因を除けば、営業利益が引き続き成長した点は注目に値する。
09年になって金融投資の大部分を譲渡し本業に注力する戦略を取った。09年の税引後利益は2428億ドン(約11億3500万円)と大きく成長した。
平均回収期間が短い(38日)のは大きなアドバンテージである。
10年業績予測
・売上高:3兆7120億ドン(約173億4600万円、前年比:20%増)
・税引き後利益:2730億ドン(約12億7500万円、前年比:14.3%増)
・PER:7.6倍
2) 戦略
キエンザン省に250ヘクタールの養殖場を保有するものの、内部で調達できる原材料は全体の僅か20%である。しかし、大きなネットワークと高いブランド力を有しているため、原材料をかなり主導的に調達できる。10年に養殖場を968ヘクタールに拡大し、10年から14年までは3808ヘクタールの養殖場を開発することを計画している。
11年に年間生産能力を2万tから4万tに引き上げる。ハウザン省にえび加工工場(投資総額:3500万ドル)を建設中であり、11年6月に稼動を開始する予定である。
タムニンSSI投資ファンドを2000万ファンド証券保有しているが、1年あたりの配当は200億ドン(約9300万円)(配当率:額面比10%)である。現在のところ、資金回収計画はないという。
3) 機会
傾向として下半期は水産輸出にとって有利である。第1四半期末時点での棚卸資産は9250億ドン(約43億2200万円)だった。現在の原材料価格は10年初頭より15%上昇したため、低価格で仕入れできた棚卸資産を売却すれば巨額の利益を得られることが予想される。
メキシコ湾での原油流出事故によりえび価格は15%上昇しており、供給は需要に応じ切れていない状態にある。メキシコ湾の自然環境が回復するには2~3年間かかると見込まれているため、MPCはこれを機にアメリカへの輸出額を増加させることが可能となる。
経済回復に伴い、水産需要は高まってきている。
MPCは原材料の20%を内部で調達しているが、更に種えび・えび養殖場の拡大計画を推進している。
えび向けの飼料生産・放送生産・コンテナ引受港湾建設投資案件に土地使用権での出資を計画しているが、土地使用権の取得原価が低いため、資産の評価替えにより巨額の利益を計上する可能性がある。
4) 脅威
アメリカ市場で適用されるMPCへの反ダンピング税率は3.27%まで引き上げられる可能性がある。
販売が順調に進まなければ、巨額の棚卸資産は大きなリスクとなる。棚卸資産保存向けの倉庫費用なども増大する見通しである。
えび輸出への依存性が高いため、為替差損のリスクに頻繁に直面する可能性も挙げられる。
流動性は低い。直近50営業日の1日あたりの売買高は7万7094株と低水準に留まっている。社長と社長関連者の株式保有率は60%に達する。
※画像は競合他社との比較である。


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