2026年2月24日の午前0時(米国時間)から、米国の貿易政策における大きな転換が発効し、ベトナムから米国市場に輸出される商品の平均輸入関税率が従来の21.59%から15.98%へと大幅に引き下げられた。これは、トランプ政権が米連邦最高裁判所の判決を受けて、法的手段を調整したことによるものだ。
関税低下の背景と影響
グローバル・トレード・アラート(Global Trade Alert)のデータによると、米国の対ベトナム輸入額は1361億USD(約21兆円)で、ベトナムは米国にとって主要な貿易相手国の一つとなっている。これまでベトナム製品は、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき平均21.59%の輸入関税が課されていた。
しかし、米連邦最高裁判所がIEEPAに基づく相互関税を違法と判断し、これに代えて、通商法第122条に基づく10%の追加関税が適用されたことで、実効関税率が約16%まで低下した。これにより、ベトナムの輸出企業の負担が軽減され、世界最大の消費市場での競争力が向上すると期待されている。
他国との比較
この関税低下はベトナムに限ったことではなく、世界全体の実効関税率も15.3%から11.6%に低下した。アジアでは、中国が36.8%から26.9%へ、インドが22.3%から14%未満へと低下しており、ベトナムやインドなどが今回の見直しで相対的に有利な立場にあると考えられる。以前の関税が適用された在庫が消化されれば、製品価格の引き下げも可能となり、ベトナムの主力商品に優位性がもたらされるとみられる。
今後の見通しと潜在的なリスク
一方で、専門家はこの関税低下が短期的なものに過ぎない可能性があると警告している。IEEPAに基づく関税には明確な期限がなかったのに対し、通商法第122条に基づく追加関税は150日間のみ有効であり、延長には米議会の承認が必要となる。
さらに、米国政府の保護主義的な姿勢にも変化はなく、ロボットや風力タービン、医薬品などの新製品に対する調査拡大や、主要貿易相手国に対する新たな調査開始の可能性も示唆されている。
トランプ大統領は貿易相手国に対し、合意遵守を強く求めており、不履行の場合はさらなる高関税を課す構えを見せている。これにより、ベトナムを含む米国のビジネスパートナーを取り巻く環境には依然として不安が残っている。


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