
28日のベトナム株式市場は、建国記念日の連休を前に様子見姿勢が強まる中、ホーチミン証券取引所(HSX)のVNインデックスが前日比+0.56ポイント(+0.03%)高の1832.12ポイントと7営業日続伸した。一方、ハノイ証券取引所(HNX)のHNXインデックスも同+2.13ポイント(+0.75%)高の284.77ポイントと続伸して取引を終えた。
両市場ともに取引前半は一進一退の展開となったが、後半に取引が活性化し、売買代金はHSXが17兆3653億VND(約1060億円)、HNXが1兆1582億VND(約71億円)といずれも前営業日から増加した。
様子見ムードと金利・為替動向
建国記念日連休を控えた慎重な心理から、取引前半は売り圧力が優勢となる場面もあった。インターバンク金利が2.0%まで低下したことが好材料となった一方で、13か月預金金利が10.0%に上昇したことや、非公式市場(闇市場)で通貨ドンの対米ドル相場が1USD=2万5890VNDまでドン安となったことが、株式市場への警戒要因となった。しかし、中長期的な格上げに伴う資金流入期待や、銀行株8銘柄が「FTSE All-Cap」に新規採用されたことが下値を支えた。
セクター動向と海外投資家の活発な取引
セクター別では、ITセクターが好調で、なかでも海外投資家の買いが集中したFPT情報通信[FPT]が前日比+1.39%上昇して市場を牽引した。また、FTSE All-Capへの組み入れを好感してサコムバンク[STB]が+2.72%、シーバンク[SSB]が+6.88%、VPバンク[VPB]が+1.46%とそれぞれ続伸した。
一方、ビングループ[VIC]系のビンホームズ[VHM]が▲1.08%、テクコムバンク[TCB]が▲2.05%と値を下げ、指数の重石となった。
HNXでは、バオベト証券[BVS]が+9.26%急伸したほか、タイホールディングス[THD]が+3.09%、クオックザン(国民)銀行[NVB]が+2.46%、ペトロベトナム・テクニカル・サービス[PVS]が+1.28%上昇し、指数を押し上げた。
海外投資家は、HSXで3350億VND(約20億4000万円)、HNXで40億VND(約2440万円)を買い越し、FPTを2410億VND(約14億7000万円)、TCBを2130億VND(約13億円)それぞれ買い越した一方、VICを1600億VND(約9億8000万円)売り越した。
格上げへの移行期と9月の市場展望
ベトナム市場は、9月21日に控えるFTSEラッセルの「セカンダリー新興市場」への格上げの発効という歴史的な節目を前にしている。格上げに伴う資金流入について、SSIリサーチの強気シナリオでは、最終的に段階を経て約42億8000万USD(約6800億円)のパッシブ資金が流入すると試算されており、中長期的な下値支持材料として強く意識されている。
今週のベトナム市場は、21日のVNインデックス大幅続伸を皮切りに強気心理が定着し、24日には不動産株、26日にはインデックス試算の公表を受けて金融株やベカメックスグループ[BCM]などの大型株が急騰、1800ポイントの大台を突破した。27日には6日続伸を記録するなど、中長期的な格上げ期待が下値を支えた。
証券関係者は、連休明け後の9月前半は格上げ期待を背景に底堅い推移を見込むものの、適用日の21日を過ぎると達成感から調整圧力が強まる可能性があると分析しており、1820から1860ポイントのレンジでの慎重な取引を推奨している。過去の建国記念日前後の市場動向を振り返ると、VNインデックスは連休前の5日間に平均+1.41%上昇する一方で、連休後の5日間には平均▲0.14%下落するアノマリーが存在する。今回の格上げ期待を背景とした市場動向が、このアノマリーを覆し底堅い推移を維持できるかが今後の焦点となる。


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