韓国サムスングループ傘下のサムスン・ベトナム(Samsung Vietnam)は19日、2021年の業績を発表した。サムスンがベトナムでの業績を公式に発表するのはこれが初めて。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が続いたにもかかわらず、サムスンのベトナム事業全体の売上高は前年比+14%増の742億USD(約8兆5000億円)、輸出額は同+16%増の655億USD(7兆5000億円)へと堅調な伸びを示した。
同社のベトナム事業の2021年売上高は、ベトナムの同年における国内総生産(GDP)の20%に相当する。
サムスン・ベトナムのチェ・ジュホ(Choi Joo Ho)社長は、「ベトナム政府から全面的な支援を受けているため、新型コロナの影響を理由にベトナムでの事業戦略を変更することはない」と述べた。
サムスン・ベトナムは現在、◇北部紅河デルタ地方バクニン省、◇東北部地方タイグエン省、◇ホーチミン市の3省・市に工場6か所を操業中。またハノイ市では、研究開発(R&D)センターが建設中だ。
同社のR&Dセンターは投資総額2億2000万USD(約250億円)、2022年末を目処に開業し、人口知能(AI)やビッグデータ、モノのインターネット(Internet of Things=IoT)などの新たなテクノロジーを中心に研究開発を行っていく。
なお、ベトナム製のサムスンブランドのスマートフォンは世界128か国・地域に輸出されており、全世界の同ブランドスマートフォンのうち、半分以上がベトナムで製造されている。