地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電気自動車(EV)メーカーであるビンファスト(VinFast)はこのほど、電動バス・充電設備の供給プロジェクトを国際入札で落札した。これは、アジア開発銀行(ADB)による支援プロジェクトの一つ。
落札額は2597億VND(約15億円)で、ビンファストが入札企業連合の主幹企業を務め、約2480億VND(約14億4000万円)分を担当する。残る部分および機器・ソフトウェアの供給を他のベトナム企業2社が担う。
契約には、中型電動バス53台、充電器27基および関連設備の納入が含まれ、8か月以内の完了を予定している。入札企業は、ADBの厳格な条件である契約実績800万USD(約12億3000万円)以上、年平均売上高2000万USD(約31億円)以上、安定した財務基盤を満たす必要があった。
ハノイ市交通工事建設投資プロジェクト管理委員会によると、今回落札されたEQ-01パッケージは、電動バス、整備・修理機器、充電ステーションの供給を含み、同市都市鉄道(メトロ)3号線(チョイ~ニョン~ハノイ駅~ホアンマイ区間)を対象とする持続可能な都市交通強化プロジェクトの一環として実施される。
専門家は今回の案件について、ベトナム民間企業による連合体が海外企業を抑えて政府開発援助(ODA)案件を獲得したことは重要な節目であり、国内企業の競争力を示す成果だと強調した。

