シンガポール系グラブ(Grab)の現地法人グラブベトナム(Grab Vietnam)は、電気自動車(EV)およびハイブリッド車(HV)を利用した新たなEV配車サービス「グラブカー・EVプラス(GrabCar Xe Dien Plus)」を開始する。環境配慮と快適な乗車体験を提供し、市場シェアの拡大を狙う。
同サービスは6月5日よりハノイ市とホーチミン市で本格稼働する。車両には中国EV大手の比亜迪(BYD)や中国の自動車大手である吉利汽車(ジーリー=Geely Automobile)、不動産開発を中核とする民間複合企業[](Vingroup)傘下のEVメーカーであるビンファスト(Vinfast)の車両などを採用する。
運賃は最初の2kmが3万4168VND(約207円)。2kmを超えた分については、1kmあたり1万1782VND(約71円)に加え、2km以降の移動時間1分あたり498VND(約3円)が加算される。
EV配車を拡大する上での課題は充電インフラの不足にある。競合として、ビンファスト製電気自動車(EV)・電動バイクのレンタカー・タクシー会社で、配車サービス「グリーンSM(Green SM)」を展開するグリーンSM(Green SM)が独自の充電網で先行している。これに対抗し、グラブは2027年までに他社も利用可能な共有充電ステーションを整備する構想を提案している。
ベトナム市場での成長と今後の展望
同社の2025年年次報告書によると、ベトナム市場の売上高は2億5500万USD(約408億円)に達した。過去3年間で約+38%増加したが、周辺国と比べると市場規模は小さく、依然として成長の余地が残る。今後はインフラ整備を含めたEV対応の推進が、市場でのシェア獲得に向けた重要な戦略となる見込みだ。

