出光興産株式会社(東京都千代田区)などが出資するギーソン製油石化(Nghi Son Refinery And Petrochemical LLC=NSRP)が運営するギーソン製油所(北中部地方タインホア省)の2026年1~8月期の売上高は、185兆5000億VND(約1兆1200億円)、税引後利益は14兆VND(約850億円)に達した。2018年末の商業運転開始以来、初めて黒字を計上した。
原油調達の多様化と高稼働の維持
中東情勢が緊迫化し、クウェート産原油の供給が一時中断する中 、同社は2025年から代替原油の調達を推進し、アラブ首長国連邦(UAE)産「ダスブレンド(Das Blend)」を含むクウェート産以外の10種類の原油の処理に成功した。9月からはクウェートからの輸入も再開している。
1~8月期の原油処理量は730万t、石油製品生産量は560万tで前年同期比+3%増となった。CDU(常圧蒸留装置)の平均稼働率は111%となり 、国家予算に約18兆VND(約1090億円)を納付した。9~12月はCDUの平均稼働率125%を目指し、売上高97兆3000億VND(約5900億円) 、税引後利益11兆7000億VND(約710億円)を見込んでいる。
なお、同製油所は原料調達の安定化を進めており、2026年5月にはペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)傘下のギーソン製油所製品流通支店(PVNDB)が手配したコンゴ共和国産原油「ジェノ(Djeno)」95万バレル超を初めて受け入れた。これにより、クウェート産への依存リスクの低減とエネルギー安全保障の強化につなげている。

