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ベトナムのミルクティー市場は急速に成長した後、現在は選別と再編の段階に入っている。この動きは、競争激化や消費者嗜好の変化、運営コストの上昇などにより市場の淘汰が進み、生き残ったブランドが品質やサービスの向上に注力していることを示している。 株式会社Asia Plus(東京都世田谷区)が運営するベトナムの消費者リサーチサービス「Q&Me<http://www.qandme.net/>」によると、ベトナムのミルクティーチェーン店舗数(中国系の庶民的なタピオカミルクティー・ソフトクリームブランド「ミーシュー(Mixue)」を除く)は2020年に459店舗でピークを迎えた。しかし、その後は減少傾向が続き、2024年には308店舗まで落ち込んだ。 注目すべきは、2025年1~6月期時点でホンチャーゴーザー(Hong Tra Ngo Gia)、トコトコ(ToCoToCo)、マイチャー(Maycha)を除いた店舗数が341店舗に回復し、市場の安定化の兆しが見られる点だ。<ベトナムのミルクティーチェーンの店舗数(2025年1~6月期時点)> ■ホンチャーゴーザーとトコトコ、店舗数で圧倒的優位 ホンチャーゴーザーとトコトコが店舗数で他ブランドを大きく上回り、シェアを拡大している。 ホンチャーゴーザーは全国に389店舗を展開し、そのうちホーチミン市に204店舗を構えている。トコトコは313店舗を運営し、うち204店舗がハノイ市、107店舗がホーチミン市に所在する。 一方、◇タイガーシュガー(Tiger Sugar、66店舗)、◇コイティー(KOI The、52店舗)、◇ゴンチャ(Gong Cha、46店舗)、◇ジ・アレイ(The Alley、37店舗)などの海外ブランドは、中〜高価格帯をターゲットにしつつ、控えめな展開にとどまっている。■ホーチミン、最大のミルクティー市場を維持 2019〜2025年の期間に、ホーチミン市は全国のミルクティーチェーン店舗のおよそ半数を占め、市場の中心的存在であり続けている。 2025年1~6月期時点でホーチミン市には176店舗があり、ハノイ市(85店舗)の2倍超、他地域(80店舗)よりも多い数となっている。 この分布は、F&B市場全体、特にミルクティー業界の成長を支えるホーチミン市の特徴を反映している。具体的には、若年層人口の多さと活発な消費習慣が成長の原動力となっている。 ただし、年次データを見ると、ハノイ市との店舗数差は徐々に縮小しており、北部市場にも成長の余地があることがうかがえる。<地域別のミルクティーチェーンの店舗数(2025年1~6月期時点)>*ホンチャーゴーザー、トコトコ、マイチャーの店舗数を除く■今後の展望 ミルクティー市場はもはや店舗数の競争ではなく、運営モデルの最適化、顧客体験のパーソナライズ、ブランド差別化が重要な局面を迎えている。今後は急拡大よりも持続可能な成長を重視する段階に移行すると見られる。 中国発のMixue、ベトナムで急拡大 海外店舗数で第2位に 中国系の庶民的なタピオカミルクティー・ソフトクリームブランド「ミーシュー(Mixue)」が、ベトナム市場で急速に拡大している。2024年9月末時点で、ベトナム国内の店舗数は...
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