国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)の子会社である宅配大手のベトテル郵便[VTP](Viettel Post)は6日、地場ビーグループ(Be Group)との間で、戦略的提携に関する覚書を締結した。
今回の提携を通して、双方は都市部および地方間の配送ネットワークを連携させ、国内企業主体によるシームレスな物流体制の構築を目指す。
覚書によると、ビーグループはVTPの全国物流インフラを活用し、アプリ「be」上で地方配送サービスを本格展開する。ユーザーは、都市と地方間の配送が都市内と同様に簡単に手配できるようになり、集荷から配達までの全工程がシステム上で自動的に最適化される。通常配送のほか、代金引換(COD)にも対応し、アプリ上で配送状況を追跡することもできる。
一方のVTPは、自社アプリにビーグループのドライバーによる即時配送サービスを統合する。これにより、主要都市のユーザーは、迅速かつ柔軟な即時配送が選択可能となる。
また、両社は全国5000か所のスマート宅配ボックス(SmartBox)の設置でも合意した。住宅地やオフィスビル、公共スペースなどに設置され、アプリ「be」と連携して非対面での受け取りを可能にする。アプリは、対応エリア内で自動的に宅配ボックスの利用を提案し、24時間対応の安全かつプライバシーに配慮した受け取りサービスを提供する。
今回の提携により、ビーグループの配達サービス「ビーデリバリー(beDelivery)」の成長がさらに加速すると期待される。2025年1~6月期には、「ビーデリバリー」の注文数が前年同期比+60%増加し、このうち即時配送が成長全体の90%を占めた。