ホーチミン市にあるパイロット養成センター「BAAトレーニングベトナム(BAA Training Vietnam)」で16日、ベトナム初となる准定期運送用操縦士(MPL)制度によるパイロット養成コースの修了式が開かれた。
このプログラムは、BAAトレーニングベトナムと地場不動産デベロッパー大手FLCグループ[FLC](FLC Group)傘下のバンブー航空(Bamboo Airways)が共同で実施したもの。国内でMPLの訓練が正式に認可されたのはこれが初めてとなる。
MPLは、国際民間航空機関(ICAO)が導入した、2人乗務機の副操縦士として乗務することができるライセンスだ。この制度を導入することで、副操縦士を効率的かつ実践的に育成することが可能となる。
BAAトレーニングベトナムのヤンカウスカス最高経営責任者(CEO)は、プログラムでは知識だけでなく思考力や実務経験も養い、必要な能力を早期に身に付けることができる内容だと説明した。
バンブー航空のチュオン・フオン・タイン社長は、これまでベトナム人パイロットは海外で訓練を受けるのが一般的だったが、現在は国内で国際基準に沿った訓練を受けることが可能になったと強調した。
プログラムでは、エアバスA320F型機を中心に実機訓練を行い、訓練の大半をベトナム国内で実施した。修了生は、バンブー航空での離着陸訓練などを経て、200時間の実務飛行の経験を積んだ後、副操縦士として乗務する予定だ。
国内で初めてMPLコースを修了したことは、BAAトレーニングベトナムとバンブー航空にとって大きな成果で、ベトナム航空業界全体の人材育成力、安全な運航、競争力の向上に寄与する重要な一歩となる。