「史上最高のゴルファー」と称されるタイガー・ウッズ氏が、自身が設立したゴルフコース設計会社のTGRデザイン(TGR Design)を通じて、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)がホーチミン市の旧カンゾー郡で開発している大規模埋め立て沿岸都市区案件「ビンホームズ・グリーンパラダイス(Vinhomes Green Paradise)」内のゴルフ場設計を担当することが決まった。
ウッズ氏がベトナムでゴルフ場設計に携わるのは今回が初めて。
設計対象となるコースは「ウエスト・サンセット(West - Sunset)」と名付けられ、面積155haのゴルフ場計画地の海沿いに位置する。周辺には、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の生物圏保護区(ユネスコエコパーク)に登録されている広大なマングローブ林が広がり、環境面での慎重な開発が求められる。
TGRデザインによると、コースは「カンゾーの夕日」をテーマに、自然地形を最大限に活用した設計となる予定で、風向きやバンカーの配置など、戦略性の高いレイアウトを採用する。初心者から上級者まで楽しめる設計思想は、ウッズ氏が過去に手掛けた米国のブルージャック・ナショナル(Bluejack National)やペインズ・バレー(Payne’s Valley)に近いという。
同案件は埋め立て地で進められる点も特徴で、地盤処理にはオランダの最新技術が用いられる。これは、ドバイの人工島「パーム・ジュメイラ(Palm Jumeirah)」で採用された工法に近いとされている。
さらに、「ビンホームズ・グリーンパラダイス」では、ウッズ氏が手掛けるコースのほか、世界的なコースデザイナーのロバート・トレント・ジョーンズJr.氏が設計を担う「イースト・サンライズ(East - Sunrise)」も整備される予定だ。
著名なコースデザイナー2人が同一案件内のコース設計に同時に参画することは異例で、VICがカンゾーを東南アジアの高級ゴルフ・リゾート拠点として位置付ける戦略を進めていることがうかがえる。


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