ファム・ミン・チン首相は9日、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギーサプライチェーンへの影響を懸念し、当面の供給を確保するため、パートナーから約400万バレルの原油を調達したと明らかにした。
同日、首相はクウェート、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールの首脳と相次いで電話会談を行い、エネルギー供給の継続や現地に滞在するベトナム人の安全確保について合意した。
中東3か国との電話会談
クウェートのアフマド・アブドゥッラー・アフマド・アル・サバーハ首相との電話会談で、アフマド・アブドゥッラー首相はベトナムへの原油供給を継続することに同意した。また、中東の緊張が高まる中、クウェートに滞在するベトナム人の安全確保に向けて連携を強化すると約束した。
カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニ首相 兼 外相は、パートナーとの契約や約束を完全に履行し、ベトナムのエネルギー安定に向けて緊密に協力する用意があると断言した。カタール滞在中のベトナム人についても、自国民と同様に安全を保護すると強調した。
UAEのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領は、ベトナムの当面および長期的なエネルギー需要を最大限支援すると表明した。さらに、UAEでのベトナム人の安全確保や、必要に応じた避難・経由の支援にも全力を尽くすとした。
国内の石油供給状況
国家エネルギー安全保障作業部会が8日に発表した報告によると、中東の地政学的緊張を背景に世界の原油価格は上昇しているものの、国内の石油供給は基本的に確保されている。
ビンソン製油石化[BSR](Binh Son Refining And Petrochemical)が運営するズンクアット製油所(南中部地方クアンガイ省)と、ギーソン製油石化(Nghi Son Refinery And Petrochemical LLC=NSRP)が運営するギーソン製油所(北中部地方タインホア省)の国内2か所の製油所で、国内需要の約70%を満たしているという。
ズンクアット製油所は4月末まで生産を維持するための十分な原油を確保している。ギーソン製油所はクウェートからの輸入原油に一部依存しているが、在庫および輸送中の原油により生産を維持している。
国内需要の残り約30%は輸入で賄われる見込みだが、4月以降は価格上昇や一部の国による輸出制限により、輸入が難航する可能性もあると予測されている。
なお、政府は9日、ガソリンや石油などの一部品目に対する輸入関税を0%に引き下げる政令第72号/2026/ND-CPを公布した。中東の緊張による世界的なエネルギー供給の中断リスクに対応し、国内の供給安定を図る狙いがある。同政令の適用期間は3月9日から4月30日までとなっている。


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