商工省によると、中東での紛争激化により世界のエネルギー市場が混乱する中、国内の石油供給は基本的に確保されており、国内2か所の製油所は4月末から5月上旬までの生産に必要な原料を確保していることが分かった。
中東情勢の影響と国内の供給状況
中東での紛争が激化し、1日当たり1100万バレルの原油と1400億m3のガスの供給が滞るなど、世界的なエネルギーショックが起きている。原油価格が1バレル当たり100USD(約1万6000円)を突破する中、ベトナム国内の石油市場も大きな圧力を受けている。
特に、国内消費量の約40%を占めるギーソン製油石化(Nghi Son Refinery And Petrochemical LLC=NSRP)が運営するギーソン製油所(北中部地方タインホア省)では、原料供給に大きな影響が出ている。
これに対し、商工省は市場動向に合わせた対応シナリオを策定し、ビンソン製油石化[BSR](Binh Son Refining And Petrochemical)が運営するズンクアット製油所(南中部地方クアンガイ省)の生産能力引き上げや、原油の採掘強化、代替原料の探索、エタノール工場やコンデンセート工場の稼働などの対策を実施している。
その結果、3月24日時点でズンクアット製油所は5月上旬までの原料を確保した。また、ギーソン製油所も4月末まで生産を維持できる見通しだ。
国内の石油価格安定に向けた対策
原油価格の高騰に対応するため、政府は各種ガソリンの優遇輸入関税を0%に引き下げるなどの財政措置を実施し、企業が国際市場から供給を確保できるよう支援している。また、ガソリン・石油価格安定基金を柔軟に活用することで、国内の価格上昇幅を抑えている。
実際、世界市場でガソリン価格(RON95-III)が+63.3%、軽油(ディーゼル油=DO)が+71.8%上昇したのに対し、ベトナム国内ではそれぞれRON95-IIIが+37.0%、軽油が+45.0%の上昇にとどまっており、近隣諸国と比較しても中低水準を維持している。
石油製品と原油の輸入状況
税関当局の統計によると、輸入活動もプラス成長を記録しており、国内の供給安定に大きく貢献している。3月前半(1日から15日まで)における各種石油製品の輸入量は前年同期比+41.4%増の53万3000t、輸入額は同+89.2%増の4億9200万USD(約780億円)に達した。
これにより、年初から3月15日までの累計では、石油製品の輸入量が前年同期比+81万t増の271万t、輸入額が同+5億8500万USD(約930億円)増の19億4000万USD(約3080億円)となった。
さらに、同期間の原油輸入量は279万t、輸入額は14億4000万USD(約2300億円)に上っている。


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