
9日のベトナム株式市場は、前日の記録的な急騰による利益確定売りや中東の地政学的緊張への警戒感から幅広い銘柄に売り圧力がかかった。VNインデックスおよびHNXインデックスはともに下落し、両市場とも売買代金は前日比で減少する結果となった。
市場全体の動向
ホーチミン証券取引所(HSX)のVNインデックスは、前日比▲19.87ポイント(▲1.13%)下落し、1736.68ポイントで引けた。HSXの売買代金は前日比▲17.2%減少の28兆9020億VND(約1740億円)となった。ハノイ証券取引所(HNX)のHNXインデックスは、前日比▲2.34ポイント(▲0.92%)下落し、250.98ポイントで取引を終えた。HNXの売買代金は前日比▲23.0%減少の1兆5249億VND(約92億円)だった。
セクター別および大型株の動向
大型株を中心に売り圧力が強く、市場全体を下押しした。特にビングループ[VIC]が前日比▲2.74%、ビンパール[VPL]が前日比▲5.90%、ドゥックザン化学[DGC]が前日比▲4.67%と大きく値を下げたほか、SSI証券[SSI]などの証券株やベトナム投資開発銀行[BID]などの銀行株にも売りが広がった。
また、エネルギーセクターもビンソン製油石化[BSR]が前日比▲2.72%、ペトロベトナム・ドリリング[PVD]が前日比▲1.67%となるなど広範に下落した。
一方で、不動産セクターの一部や公共投資関連株は逆行高となり、市場の下落幅を一定程度抑えた。不動産セクターでは、関連する商事訴訟の解決停止決定が好感されたノバランド不動産投資グループ[NVL]が前日比+6.03%と急騰し、市場全体の牽引役となったほか、ダットサイングループ[DXG]が前日比+2.36%、SJグループ[SJS]が前日比+6.90%と堅調に推移した。
公共投資関連株でも、デオカー交通インフラ投資[HHV]が前日比+5.30%、フェコン[FCN]が前日比+4.51%、リゼン[LCG]が前日比+3.92%、ビナコネックス[VCG]が前日比+3.15%と強い動きを見せた。
海外投資家の動向
海外投資家はHSXで約2兆2127億VND(約133億円)の大幅な売り越しとなった。特にビンパール[VPL]では約3兆0005億VND(約181億円)という巨額の合意取引による売り越しが記録された。また、ベトコムバンク[VCB]なども売り越された。反対に、ホアファットグループ[HPG]は約4825億VND(約29億円)の買い越しとなり、売りが優勢な市場の中で数少ない買いの焦点となった。
今後の見通し
専門家は、前日の大幅上昇を経た今回の調整を市場の必然的かつ健全な反応と分析している。今後はV字回復を辿るのではなく、1~2か月程度の期間をかけて相場が保ち合い、エネルギーを蓄積する局面に入ると予想されている。そのため投資家に対しては、焦って底値買いに走ることを避け、十分な調整を経た後に現れる安全な買いシグナルを忍耐強く待つことが推奨されている。


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