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ホーチミン:不動産価格が大幅下落、金利上昇が背景 完全無料ニュース

[2022/12/20 19:39 JST更新]


(C) vnexpress 写真の拡大

 不動産向け融資が抑制され、貸付金利も上昇し、当局が不動産デベロッパーの社債発行の監督を強化していることを背景に、不動産市場が低迷し、二次市場における不動産価格が大きく下落している。

 ホーチミン市東部の市直轄トゥードゥック市にある大規模な都市区案件では、多くのマンション購入者が物件購入時の借入金返済用の資金を確保するため、建設中で投資主からの引き渡しを待っている2ベッドルームの物件を契約上の購入価格より3億~6億VND(約172万~345万円)も低い価格で売りかけようとするケースが多い。

 マンション購入者の1人であるLさんは、「契約額が30億VND(約1720万円)の建設中のマンションを売却しようとして1年経ったが、まだ売れていない。最近、住宅ローンの金利が年9.0%から13.0%に上昇したため、物件が引き渡されれば、残りの購入代金も支払わなければならず、損切りせざるを得ない」と嘆息した。

 トゥードゥック市アンフー街区では、通りに面する居住用分譲地の提示価格は1m2あたり1億3500万VND(約78万円)となっており、今年中旬と比べて▲27.0%下落している。

 このように物件価格は大きく下落しているものの、不動産投資家らは様子見状態を崩しておらず、売れ行きが悪い状況だ。

 業界関係者によると、損切りする物件所有者は金利の上昇によりローンの返済が難航しているケースが大半となっている。不動産市場は2023年も寒波が続くと予想されるため、不動産投資家らは慎重を期している模様だ。

 ホーチミン市不動産協会(HoREA)のレ・ホアン・チャウ会長は、「不動産市場は2023年も引き続き多くの困難に直面するとの予想から、多くの不動産会社は生き残りをかけて事業再編や人材削減、賃金削減などを余儀なくされるだろう」とコメントした。

 ベトナムのオンライン不動産仲介サービス大手「バットドンサン(Batdongsan=不動産)」<Batdongsan.com.vn>によると、2022年4~6月以降は不動産への関心度と成約件数が低下・減少傾向にあり、7月に入ってからは成約件数がさらに急減しているという。

 不動産への関心度が低下したのは、金利の上昇に加え、新規物件の発売価格が高水準に設定されているためとみられている。バットドンサンのグエン・クオック・アイン副社長は「貸付成長率や政策金利の動きの予想から、不動産市場は2023年末から回復に向かうだろう」と述べた。


  
  
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