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  大手国営企業における国の資金を管理する「企業における国家資本管理委員会(CMSC、通称：スーパー委員会)」が承認したベトナム鉄道総公社(Vietnam Railways＝VNR)の2023年事業計画によると、同年の業績目標は、売上高が6兆5000億VND(約365億円)、税引後利益が30億VND(約1700万円)に設定されている。

  国に納付する公租公課は、1150億VND(約6億5000万円)と見込まれる。計画が達成されれば、同社は4年ぶりに黒字化することになる。同社はコロナ禍の影響を受けた2020年～2022年は3年連続で赤字を計上していた。

  新型コロナ収束による需要回復を受け、2022年の売上高は7兆7000億VND(約430億円)に回復。同年の税引後利益は▲1305億VND(約7億3000万円)の赤字となったが、赤字額は前年から大きく減少した。

  2023年に入ってから、鉄道会社各社は揃って業績が好転している。VNR傘下のハノイ鉄道輸送会社(Haraco)では、2023年1～3月期における輸送旅客数が前年同期の3倍に当たる80万人に急増し、旅客輸送による売上高も前年同期の3倍に当たる3000億VND(約17億円)に膨らんだ。

  一方、サイゴン鉄道輸送会社(Saigon Railway)でも、同期における輸送旅客数が前年同期の2.4倍に当たる66万人に急増し、旅客輸送による売上高も前年同期の2.5倍に当たる3600億VND(約20億2000万円)に増加した。

  この背景には、鉄道会社各社がオフピーク時の運賃大幅割引や、団体旅行向け割引など販売促進に努めていることがある。