ホーチミン市人民委員会傘下のサイゴンジュエリー(Saigon Jewelry=SJC)における違反事件で、最高人民検察院は、同社の元社長レ・トゥイ・ハン被告(女)を含む被告16人に対する起訴状を発行した。被告らは、資産横領容疑や公務執行上の職権乱用容疑に問われている。
起訴状によると、ハン被告は2021年10月から2024年9月にかけて、ベトナム国家銀行(中央銀行)から委託された10tの金原料を加工する際の減耗率を架空に引き上げることで、95テール(1テール=37.5g)を横領するよう指示した。
同被告はまた、部下に書類の偽造を命じ、高値で購入して低値で販売したかのように装って、同社に架空の損失を生み出した。さらに、外部から持ち込んだ金原料を混入させ、不正に6255テールのSJCブランドの金地金を製造するよう指示するなどの違反が確認された。
同被告はこれらの不正行為により、国に957億VND(約5億3000万円)の損失をもたらし、735億VND(約4億1000万円)の不正利益を得たとされている。