ベトラベル[VTR](Vietravel)傘下のベトラベル・エアラインズ(Vietravel Airlines)は6月28日、初の自社保有機となるエアバスA321型機(機体番号VN-A129)をハノイ市ノイバイ国際空港で受領した。機体は7月初めから商業運航を開始する予定だ。
今回の受領は、今夏中に自社保有機を3機体制に拡大する戦略の一環で、7月中にエアバスA320型機2機の追加受領を予定している。同社の機材はこれまで全てリース機だった。
自社保有機の導入は、地場系コングロマリット(複合企業)T&Tグループ(T&T Group)系列企業がベトラベル・エアラインズの株式75%を取得し、戦略的株主となった後に実施されたものだ。
保有機材の拡充により、主要路線のハノイ~ホーチミン線や、南部メコンデルタ地方キエンザン省フーコック島、南中部沿岸地方ダナン市などの観光地を結ぶ路線の運航頻度を増やすほか、近隣諸国への国際線の就航も図る。
ベトラベル・エアラインズは、2025年の定時株主総会で資本金を現在の1兆3000億VND(約72億円)から2兆6000億VND(約144億円)に引き上げる計画を承認した。増資は2026年前半に完了する見込みだ。
今回の資本強化は、T&Tグループ傘下の大手民間銀行サイゴンハノイ銀行[SHB](Saigon - Hanoi Commercial Bank)が支援する。