国家証券委員会(SSC)は10日、財政省が「暗号資産取引市場管理委員会」を設立したと発表した。同委員会は、暗号資産市場を専門的に監督する国内初の機関となる。SSCのブイ・ホアン・ハイ副委員長が、暗号資産取引市場管理委員会の委員長を兼務する。
暗号資産が急速に拡大し、デジタル経済の重要な構成要素になりつつある中、SSCは投資家保護と金融安全保障の観点から、独立した監督体制が不可欠だと説明した。
今回の体制整備は、市場の健全化に加え、将来的な国際資金の呼び込みにもつながる可能性がある。海外投資家が重視するのは、明確な法的枠組みと良好なマクロ環境、市場の成長余地の3点で、これらが整えば資金流入が加速するとの見方がある。
ベトナムは暗号資産取引規模で世界上位に位置する一方、市場は依然として初期段階にあり、透明性や政策支援の不足が課題とされている。また、資金調達コストの高さや企業の信用力の弱さも懸念材料だ。
一方で専門家は、企業が実力を示し、ユーザー基盤を確立できれば、サンドボックス制度(規制を緩和して実証実験を認める仕組み)が国際資金を引き寄せる有力な手段になり得るとみている。


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