国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)の子会社で、郵便サービスでシェア3位の大手宅配会社ベトテル郵便[VTP](Viettel Post)は22日、世界最大手の国際総合航空輸送会社である米フェデックス・コーポレーション(FedEx Corporation)傘下の貨物航空会社フェデックス・エクスプレス(FedEx Express)との間で戦略的業務提携契約を締結した。
今回の提携は、ベトナムにおける物流インフラの近代化に向けた大きな一歩となるだけでなく、先進的なスマート技術を通じて、ベトナムの商流をグローバルサプライチェーンに直接つなぐものと位置付けられている。
VTPはフェデックスのベトナム全国におけるネットワーク運営パートナーとなる。フェデックスはVTPの全国34省・市に広がるネットワークと豊富な配送車両を活用し、一方のVTPはフェデックスの220か国・地域超に及ぶグローバル配送網にアクセスすることで、ベトナム企業、特に中小企業(SME)の国際競争力向上を後押しする。
物流網の高度化と国際接続を推進
両社は、集荷、輸送、倉庫、通関、ラストワンマイル配送までを含む一貫した物流体制の構築を進める。年間では約200万件、2万6000t超の貨物処理を見込んでおり、ベトナム国内の物流基盤と国際物流ネットワークの連携を一段と強める方針だ。
また、VTPのシステムを通じて、通関手続きや書類対応などを専門家が支援することで、言語や輸入規制への対応といった中小企業の負担軽減にもつなげる。
AI・自動化でスマート物流を加速
今回の提携では、人工知能(AI)と自動化技術の活用も重要な柱となる。VTPでは1日当たり最大150万件の荷物を処理しており、手作業による仕分けから全面自動化へと大きく転換している。
代表例が、人手を介さず220台の自動搬送ロボット(AGV)が昼夜を問わず稼働する「ダークファクトリー(Dark Factory)」モデルだ。これにより、従来は600人を必要とした工場で、仕分け工程の人員をゼロにしながら、生産性を5倍に高めたとしている。
さらに、AIを活用した配達ルート最適化に加え、「ノンストップ配送」の実現に向けてスマートロッカーの展開も進める。すでに1000台の設置を進めており、今後は全国展開を目指す。
一方、フェデックスもビッグデータとAIを活用し、リアルタイムの貨物追跡や、天候・地政学リスクを踏まえた輸送ルートの見直しなど、可視性と信頼性の高い物流サービスを提供する。


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