商工省によると、2025年の電子商取引(eコマース=EC)市場規模は前年比+25%増の約310億USD(約4兆9000億円)となる見通しだ。小売売上高に占める比率は約11%で、デジタル経済全体の約3分の2を占めるなど、ベトナムは引き続き、EC成長率で世界トップ10に入っている。
2021~2025年におけるベトナムのEC市場は年平均+23~25%の高成長を維持し、デジタル経済をけん引する主要分野となった。ライブ配信販売の拡大や法制度の整備、企業のデジタル化の進展を背景に、EC市場はより安定的で持続的な成長段階に入っている。
商工省は2025年中に、電子商取引法と2026~2030年の国家電子商取引開発マスタープランの策定を主導した。一方で、偽造品や知的財産権侵害、越境ECの管理、新たなビジネスモデルへの対応などが依然として課題となっている。
2026年には、市場規模を前年比+20%増の約370億USD(約5兆8000億円)へ拡大させ、ECを活用する企業比率を約62%まで引き上げることを目標に掲げている。目標達成に向け、商工省傘下の電子商取引・デジタル経済局(IDEA)は、関係機関や企業との連携を強化し、制度の実効性向上を図るとしている。
また、2026~2030年にかけて伝統的市場におけるデジタル転換プログラムを全国規模で展開し、小規模事業者のオンライン販売の支援や競争力強化を進める方針だ。


?1766566256)
印刷用ページ


