地場不動産デベロッパーFLCグループ[FLC](FLC Group)が出資するバンブー航空(Bamboo Airways)は、構造改革の一環として日本航空の元幹部2人を経営陣に迎えることを明らかにした。
これは、バンブー航空のグエン・ゴック・チョン会長が9日に開催された臨時株主総会で明らかにしたもの。同氏によると、日本航空の元執行役員の大島秀樹氏を取締役、元会長の大西賢氏を上級顧問として迎えるという。
FLCのチン・バン・クエット元会長と関係者らが2022年3月に詐欺・資産横領容疑や株価操縦容疑で逮捕された事件を受け、バンブー航空を含め、FLC系の企業各社は大きな打撃を受けている。
バンブー航空の資本金は18兆5000億VND(約1080億円)。このうちFLCの保有率は21.7%となっている。
株主総会で承認された新株発行増資案によると、バンブー航空は債務を株式に転換するデットエクイティスワップ(DES)実施に向けて7億7200万株の新株を発行するほか、第三者割当増資として戦略的投資家を対象に新株3億7800万株も発行する。発行する株式は譲渡制限なし。発行予定時期は2023年。
発行後の資本金は30兆VND(約1750億円)に引き上げられる。これにより、FLCはバンブー航空から資金を完全に引き揚げる見通しだ。