北部紅河デルタ地方ハイフォン市で港湾群を運営する港湾大手ハイフォン港[PHP](Hai Phong Port)は14日、2025年年初からの貨物取扱量が200万TEUを突破したと発表した。
TEUは20フィートコンテナ1本分に相当する国際的な取扱量指標。北部の港湾の年間貨物取扱量が200万TEUを突破したのはこれが初めて。今回の記録は、同港が近年進めてきた港湾インフラの近代化と能力拡張の成果を示すものとなった。
PHPは今年5月、ディンブー・カットハイ経済区内のラックフエン港湾地区にある第3埠頭と第4埠頭を開業し、大型船の受入能力が向上。これにより、取扱効率も大幅に改善した。併せて、ホアンジエウ・チュアベー港、タンブー港、ディンブー港、TILハイフォン港での設備アップグレードやICTシステムの強化を進め、業務標準化、船舶処理時間短縮、物流コスト最適化につなげた。
同社は2026年以降、◇ラックフエンとナムドーソンでの新埠頭開発、◇スアンカウ・ラックフエン非関税区やバックダン工業団地での物流網拡張、◇デジタル化や自動化、グリーンポート化の推進などを重点的に進めていく方針だ。
ハイフォン港はフランス植民地時代の1874年に築港された。同港はその後、ベトナムと世界を結ぶ重要な港湾へと発展し、現在では複数の近代的な埠頭を備える国内有数の港湾となっている。

