シンガポール系ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)は先般発表した最新の報告書で、2026年におけるベトナムの経済見通しは引き続き明るく、実質国内総生産(GDP)成長率は+7.5%に達すると予想した。GDP成長率は1月の予想から据え置かれた。世界経済の不確実性が為替や金融市場に変動をもたらす可能性があるものの、マクロ経済の安定が成長を支えると評価している。
世界経済の変動とベトナムの成長維持
報告書によると、2026年は米国の予測困難な経済政策や中東における地政学的緊張などが、世界経済の成長見通しに圧力をかけるとみられている。しかし、ベトナム経済は2025年の+8.02%の成長に続き、政府の成長促進への取り組みに加え、インフラ投資、輸出、および海外直接投資(FDI)を原動力として、安定した成長の勢いを維持できるとしている。
中央銀行は金利据え置きの見通し
インフレが適切に抑制されていることから、ベトナム国家銀行(中央銀行)は政策金利である基準貸付利率(リファイナンスレート)を年4.5%に据え置く可能性が高い。2026年1月のインフレ率は前年同月比+2.53%と予想を下回った。一方で、中東の緊張による原油価格の上昇が今後のインフレや成長に影響を与えるリスクも指摘されている。
為替と金融市場の動向
通貨ドンは短期的には世界的なリスク回避姿勢により下落圧力を受けるものの、中期的にはマクロ経済の基盤やFDIの流入、2026年9月に見込まれる新興国市場への格上げの可能性などにより、安定を保つと評価されている。ファンド運用会社のUOBAMベトナム(UOBAM Vietnam)によると、2026年のベトナム株式市場は引き続きポジティブな傾向が期待されるが、銘柄の選別が進み、二極化が強まる見通しだ。

