
13日のベトナム株式市場は、午前中に広範囲に及ぶ売り圧力から下落して推移したものの、午後に入りビングループ[VIC]をはじめとする大型不動産株に買いが入り、ホーチミン証券取引所(HSX)のVNインデックスは反発して取引を終えた。一方、ハノイ証券取引所(HNX)のHNXインデックスは小幅な調整となった。
HSXとHNXの市況動向
VNインデックスは前日比+8.96ポイント(+0.51%)上昇し、1758.96で引けた。売買代金は22兆5323億VND(約1370億円)と前営業日から▲8.6%減少した。HNXインデックスは前日比▲0.25ポイント(▲0.10%)下落し、251.66で引けた。売買代金は1兆4354億VND(約87億円)だった。
海外投資家は市場全体で約1230億VND(約7億円)の売り越しとなり、個別ではFPT情報通信[FPT]やベトコムバンク[VCB]などが大きく売り越された一方で、VICには強い買いが入った。
セクターおよび大型株の動向
市場の牽引役となったのは「VICグループ」で、VICが前日比+5.47%上昇、ビンホームズ[VHM]が+1.49%上昇し、この2銘柄でVNインデックスを約16ポイント押し上げた。不動産セクター全体でも、ノバランド不動産投資グループ[NVL]が+2.38%上昇、ダットサイングループ[DXG]が+1.31%上昇するなど堅調な動きを見せた。
また、インフラ関連のホーチミン市インフラ投資[CII]が+6.74%上昇してストップ高となり、市場の注目を集めた。
証券セクターもホーチミン市証券[HCM]が+2.37%上昇、石油・ガスセクターのビンソン製油石化[BSR]も+2.24%上昇した。
一方で、銀行セクターと鉄鋼セクターは下落圧力を受け、サイゴンハノイ銀行[SHB]が▲2.60%下落、ホアファットグループ[HPG]が▲0.71%下落し、指数の上値を抑える要因となった。
株価変動の背景と今後の見通し
VICの急騰は、同社傘下の企業が主導する投総資額147兆VND(約8900億円)規模のハノイ市とクアンニン省を結ぶ高速鉄道プロジェクトの着工情報が強く好感されたことによる。CIIについても、ホーチミン市とミートゥアンを結ぶ大型の高速道路拡張プロジェクトへの期待感や料金徴収事業の成長見通しが株価を押し上げた。
今後の見通しとして、ベトナム国家銀行(中央銀行)の会議を受けた市中銀行の預金および貸出金利の引き下げが、株式市場への資金流入を促すカンフル剤になると期待されている。借入コストの減少が企業の利益率改善に寄与し、市場のバリュエーションを相対的に割安にする効果が見込まれる。しかし、金利低下は必要条件に過ぎず、持続的な上昇には企業のファンダメンタルズの成長とマクロ経済の支持が不可欠だ。投資家は過度なレバレッジを控え、収益成長が明確な企業や質の高い銘柄を選別する姿勢が求められる。


?1776089877)
印刷用ページ


