
10日のベトナム株式市場は、ホーチミン証券取引所(HSX)とハノイ証券取引所(HNX)で明暗が分かれる展開となった。HSXでは、国営企業再編に関する新たな首相決定の発表を背景に国営企業関連銘柄に物色資金が集中し、VNインデックスは前日比+8.71ポイント(+0.49%)高の1776.77ポイントと続伸した。一方、HNXでは大型株の急落が響き、HNXインデックスは前日比▲5.76ポイント(▲1.96%)安の287.68ポイントと反落した。HSXの売買代金は17兆7693億VND(約1070億円)と前日から▲2.1%減少したのに対し、HNXの売買代金は8562億VND(約52億円)と前日から+13.3%増加した。
政府の国営企業再編方針が強力な追い風に
この日の相場を牽引したのは、政府が8月5日に公布した国営企業・政府出資企業の国家資本再編に向けた企業分類基準に関する首相決定第40/2026/QD-TTg号である。この政策指針により、国家資本の再編が進展し、企業価値が向上するとの期待から関連銘柄に買いが集まった。
特に、ベトナムゴム工業グループ[GVR]が+6.89%、ペトロベトナムガス[GAS]が+6.97%、ベカメックスグループ[BCM]が+6.99%と、いずれもストップ高を記録した。
さらに、石油大手のペトロリメックス[PLX]が+4.31%、海運のペトロベトナム運輸[PVT]が+5.72%、ビールのサイゴンビール・アルコール飲料[SAB]が+3.91%と急騰し、国営商業銀行のベトナム投資開発銀行[BID]も+1.15%上昇して指数の上昇を支えた。
国営企業株に加え、銀行や証券セクターにも買いが広がり、銀行ではテクコムバンク[TCB]が+5.56%、VPバンク[VPB]が+3.40%、証券ではSSI証券[SSI]が+2.66%、ヴィエティンバンク証券[CTS]が+3.91%とそれぞれ大幅高となった。
不動産大手の下落とHNX反落の要因
一方で、民間不動産最大手のビングループ系列は上値を重くする要因となった。ビングループ[VIC]が▲3.02%、ビンホームズ[VHM]が▲1.92%と大きく値を崩し、市場の上昇幅を制限した。
HNXでは、主要銘柄であるタイホールディングス[THD]が▲9.49%とストップ安目前まで急落し、指数を3.4ポイント押し下げる主因となった。ただし、HNXの証券セクターは堅調で、サイゴンハノイ証券[SHS]が+2.60%、MB証券[MBS]が+2.70%と上昇した。
海外投資家の動向と今後の見通し
この日の海外投資家は全市場で約2750億VND(約16億6000万円)の売り越しを記録した。HSX市場では、TCBが▲3590億VND(約21億6000万円)で最大の売り越しとなり、VHMも▲2480億VND(約14億9398万円)と売り越しとなった。
テクニカル面では、VNインデックスは200日移動平均線(MA200)付近での攻防が続いており、2026年6月の安値圏に当たる1775~1810ポイントが上値抵抗帯となっている。国営企業の再編期待が継続すれば、同水準を上抜ける材料となり得る。


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