
11日のベトナム株式市場は、ホーチミン証券取引所(HSX)とハノイ証券取引所(HNX)で明暗が分かれる展開となった。VNインデックスは、心理的節目である1800ポイントを前にした利益確定売りに押され、前日比▲3.36ポイント(▲0.19%)安の1773.41ポイントと3日ぶりに反落した。一方、HNXインデックスは、終盤に主力株が急騰したことで前日比+3.23ポイント(+1.12%)高の290.91ポイントと反発した。
両市場の売買代金はともに前営業日から減少したほか、海外投資家の売り越し額は大幅に増加した。
1800ポイントを前に上値重く、売買代金も縮小
VNインデックスは取引開始直後に一時上昇して1800ポイント近くに迫る場面もあったが、心理的節目や200日移動平均線付近に位置する上値抵抗帯での売り圧力が強く、徐々に上げ幅を縮小してマイナス圏で取引を終えた。市場の慎重姿勢を反映し、HSXの売買代金は前営業日比▲9.9%減の16兆0060億VND(約970億円)と大幅に縮小した。
値上がり銘柄数が162株、値下がり銘柄数が155株と拮抗しており、相場全体が崩れたわけではなく、利益確定売りを急ぐ投資家と買い控える投資家の思惑が交錯するもみ合いの展開となった。
銀行・石油株が軟調な一方、証券・中小型株が逆行高
大型株では、金融セクターの主力であるベトコムバンク[VCB]が▲0.83%安、ヴィエティンバンク[CTG]が▲1.52%安、ベトナム投資開発銀行[BID]が▲1.01%安と軒並み下落し、指数を押し下げた。さらに、時価総額の大きいエネルギー大手のペトロベトナムガス[GAS]が▲2.88%安と大きく値を崩し、相場の重石となった。
半面、証券株ではテクコムバンク証券[TCX]が+2.0%高、銀行株ではLPバンク[LPB]が+2.68%高と上昇した。また、小売大手のFPTリテール[FRT]や中小型株のゲレックス電気設備[GEE]が+6.91%の上昇でストップ高を記録したほか、低位株のホアンクアン不動産商業コンサルティング[HQC]も+6.88%高と動意づいた。
タイホールディングス急騰でハノイ市場は反発
ハノイ市場は、午後に入っても小動きで推移していたが、終盤に主力株のタイホールディングス[THD]が前日比+4.67%高と急騰したことで、インデックスを大きく押し上げて反発した。同銘柄の上昇が指数上昇の約半分を牽引した。
一方で、売買高の多い他の主要銘柄であるMB証券[MBS]やサイゴンハノイ証券[SHS]などは軒並み反落した。
HNXの売買代金は前営業日比▲6.3%減の8022億VND(約49億円)となった。
海外投資家は売り越し急増、中長期的な政策期待も
海外投資家は、HSX市場で7687億VND(約47億円)の売り越し、HNX市場でも202億VND(約1億2200万円)の売り越しを記録し、合計で約7888億VND(約48億円)の売り越しとなった。
HSXでは、テクコムバンク[TCB]を2218億VND(約13億円)売り越し、売り越し額が最大となった。ビンホームズ[VHM]も1847億VND(約11億円)売り越した一方、ビナミルク[VNM]を605億VND(約4億円)買い越した。
HNXでは、CEOグループ[CEO]を64億VND(約3900万円)買い越した反面、ティエンフォン・プラスチック[NTP]を29億3000万VND(約1780万円)売り越した。
市場は短期的な利益確定売りに上値を抑えられているものの、8月5日に発表された国営企業再編に向けた首相決定第40号/2026/QD-TTgなどの政策指針は中長期的な下支え材料として意識されており、調整局面での押し目買いを優先する戦略が推奨されている。


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